流通している一般的なビールと比較して、酵母由来の香りは強く豊かです。
例えば、スーパードライやプレミアムモルツは香りを出しにくい酵母を採用し、アルコール発酵をさせています。この酵母はラガー酵母や下面発酵酵母と言われ、世界の多くのビール製造で活躍しています。なぜラガー酵母が現在のビール製造の主流なのかは別の機会に考察します!
そんな潮流の中、この〈香る〉エールは上面発酵酵母とも呼ばれるエール酵母が製造に採用されています。エール酵母とラガー酵母の大きな違いの一つに産生する香り分子が挙げられます。これはエステルと呼ばれ、フルーツの香り成分の一群でもあります。
一般的なビールは酵母由来の香りが極めて弱いためホップの香りをシャープに演出することができますが、〈香る〉エールではホップの香りに酵母由来のエステルが加わり、キャッチコピー通り「フルーティで豊かな味わい。」を実現しています。
エール酵母の採用は大手のビールではかなり実験的で、他社の今後の追随や、サントリービール社の製品展開が非常に気になりますね!