美味しくするために分かりやすい差別化にコストをかけているので、その違いを想像しながら飲めば値段の違いも美味しさとして楽しめます!
プレミアム系ビールが高いのは実際に原料、製造コストにお金をかけていることが理由の一つだと考えられます。プレミアムというぐらいだから酒税もプレミアムで高いのでは?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、ビールの酒税は麦芽比率で決まり、プレミアムビール含めすべてのビールは350mL缶で77円、500mL缶で110円の酒税になります。しかもその酒税に消費税10%加算されてしまうので、酒税がなくなれば単純計算で350mL缶は84円、500mL缶は120円もビールを安く買えてしまいます。とは言うものの、ビールを飲むって実はかなりの社会貢献なのかもしれません。尚、酒税は今後段階的に引き下げられる予定です。
さて話をプレモルに戻します。まず、多くの普通ビール(スーパードライや一番搾り)と比べてプレモルはアルコール度数は0.5%高いです。そのぶんアルコールになるための糖質が原材料として必要になります。プレモルの原材料は麦芽とホップだけですので、麦芽が単純計算で10%多く必要ということになります。
また、釜での煮出しをわざわざ二度行うダブルデコクションという製造工程を採用しており、これはひと手間かけた麦芽の成分抽出方法です。売りにしている深いコクを表現できるのはこの工程によりタンパク質をリッチに抽出していると考えられます。多くのビールは温度を段階的に上げる煮出し方法を採用しております。煮出し回数を単純に多くすれば良いというわけではなく、最終的な味の目標設定によって採用するかどうか決めますが、コストは高くなることは容易に想像できます。
最後になりましたがプレモルの正式名称はプレミアムモルツではなく、ザ・プレミアム・モルツということをこの記事を書くときに知りました。プレモルには様々なバラエティがありますので、そちらの楽しみ方も今後紹介しますのでご参考いただけらば幸いです。